きょうもナイスな酒で おいしかるかる~って感じの坂戸屋四代目むかさ陽一の日記っす~


by yomukachan
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ボジョレーヌーヴォー2005

こんにちは。
昨晩は家族で割り勘してルロワとカンソンをあけました。
賛否両論!
みなでのうがきをたれながら”初物”を楽しませていただきました。

今年の出来は・・・
なーんて、
ヌーヴォーを飲んだところでその年のワインの良さなんてわからない
というのが個人的に思うところです。
ヌーヴォーはあくまでヌーヴォー。初物です。
鱧や松茸などを誰よりも早く食べたい!
流行の服を誰よりも早く着たい!
旬の先取り、われわれ日本人は大好きで、この習慣は捨てらないし、なかなかやめられるものではありません。(捨てたりやめたりするものでもありません。粋なことです。)

フランス人にとっては
本格的なワインになる前のフルーティな発酵果汁。できたてを飲んで収獲を祝い、みなで楽しむ!これがヌーヴォーでしょう。しかしこれはワイン産地でのお話(日本とは違い、えらく広い範囲でありますが)であって、パリでは東京ほど大きな関心事ということはないとか。

2005年のブドウ(とくにボルドー)が良いとは言われていますし理由もわかるのですが、それが実感としてわかるのは2006年とか2007年くらいにワインとしてリリースされてからのこと。瓶詰めされて実際飲んでみなければわかりません。生まれたての赤ん坊を見て、その子が大人になった姿を想像できる人はなかなかいないですよね。生まれも大事かもしれませんが、育ちがかなり大事ではないでしょうか。

「今年はいい!」
「今世紀最高!」
と大手の輸入元さんは今朝もテレビでおっしゃってましたし毎年おっしゃいますが、ヌーヴォーとしてだけの出来栄えでいえば2003年が香り抜群、うまみたっぷり豊潤、ほんのり甘やかで非常によかったのではないかと思います。今年は果実味の凝縮感もありますし適度なタンニンと少し豊かな酸味が特徴です。少々ドライに感じられる方もけっこういらっしゃるかもしれませんが、今年のヌーヴォーは肴が欲しくなるタイプ。2003年と2004年の中間くらいでしょうか。わたし的には好みです。

毎年ヌーヴォーを飲んで確実にわかることがあります。どの造り手がいい仕事をしているかということです。毎年たかだか7、8種類飲んだだけで甚だ恐縮ですが、如実にわかってしまいます。ジャド、ルロワ、プレーニュは申すまでもなく素晴らしいですし、カンソンも相変わらずいい仕事してます。今年も安心しました。

のうがきをつらつら述べましたが、ヌーヴォーでもなんでもその中でもなるべく良いものを吟味してご案内させていただきますので、皆さんなりに楽しんでいただけたら、わたしとしても嬉しいかぎりです。
by yomukachan | 2005-11-18 13:20 | うんちく